自分の畑でとれた野菜はスーパーと味が違う。鮮度と甘さに毎回驚いている

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家庭菜園を始めるまで、野菜に対してそんなに強い気持ちはなかった。スーパーで買えば十分だと思っていた。でも自分で育てた野菜を食べてみて、考えが変わった。

味が違う。

エグみがない、とにかく甘い

スーパーで野菜を買っていた頃、野菜というのはどこかエグみがあるものだと思っていた。特に葉物は青くさい感じがあって、子供の頃から好きではなかった。でも自分の畑のものを食べたとき、そのエグみがない。甘くて、食べやすい。最初は「たまたまかな」と思ったが、何度食べても同じだった。

キュウリも、トマトも、ピーマンも。どれも今のところハズレがない。スーパーで買うものと比べると、味が全然違う。買ったものより甘くて、旨みがある。食感も違う気がする。採れたてで食べるからだと思うが、鮮度の差がそのまま味に出るのを実感している。

ピーマンとニンジンが苦くない

子供の頃から苦手な野菜があった。ピーマンとニンジンだ。

ピーマンは独特の苦みがあって、炒めても煮ても苦手だった。ニンジンも甘いと言われるが、自分にはどうも土くさくて得意ではなかった。だから正直、畑でも育てようとは思っていなかった。

それが、自分の畑でピーマンを育てて食べてみたら、苦みがほとんどなかった。「これがピーマン?」と思うくらい食べやすかった。炒め物に入れても、あの苦みが出ない。ニンジンも同じで、甘くてやわらかかった。

長年苦手だった野菜が、自分の畑でできたものなら普通に食べられる。それは少し驚きだった。

妻が里芋の味に驚いた

一番印象に残っているのは、里芋だ。

里芋は作るのが大変だと聞いていたが、挑戦してみた。うまく育って収穫できたとき、妻に食べてもらった。すると「こんなに甘くて粘りのある里芋、初めて食べた」と言った。

妻は料理が好きで、スーパーの里芋も普段からよく使っている。そんな妻がそこまで言うのだから、本当に違うのだと思った。甘みと粘りが、買ったものとは別物だったらしい。

その言葉はうれしかった。自分で育てたものを喜んでもらえるのは、野菜が育つ喜びとはまた別の満足感がある。

鮮度が味を変える

なぜ味が違うのか、理由は正確にはわからない。でも採れたてであることが一番大きいと思っている。

スーパーに並ぶ野菜は、収穫してから時間が経っている。輸送の間に鮮度が落ちる。でも畑で採れたものはその日に食卓に並ぶ。その差が、味にそのまま出ているのだと思う。

野菜は採れたてが一番おいしい、とよく言われる。畑を始めるまでそれを体感したことがなかったが、今は実感している。トマトを採ってすぐ洗って食べる。キュウリを朝採って昼に食べる。その違いは、買ってきたものでは出せない。

化学肥料を使わないで育てているのも、味に関係しているかもしれない。僕の畑は無農薬・無化学肥料が基本で、雑草から作った堆肥を使っている。土から変えているから、野菜の育ち方も違うのかもしれない。確かめる方法はないが、採れたものを食べるたびに「やっぱり違う」と思う。それだけははっきりしている。

買うより安く、採れる量も多い

味だけじゃなくて、量と費用の面でもよかった。

九条ねぎは30本植えたが、育ってくると次々と使えた。スーパーで買うと束で100円前後するが、自分の畑のものは種代や苗代だけで何度も収穫できる。ちょっと刻んで料理に入れたいときも、畑に出ればすぐ採れる。買いに行く手間もない。

キュウリも実がなり始めると一気になる。数が多すぎて毎日食べても追いつかないくらい採れた時期もあった。それくらい育つと、食べ方を工夫するようになる。漬物にしたり、炒め物に入れたり。自分で育てたから余らせたくないという気持ちが出てきて、料理の幅も少し広がった。

コストと量のバランスで言えば、家庭菜園は悪くない。育てる手間はかかるが、その分採れたての野菜が食卓に並ぶ。お金を払って買うのとは、食べるときの気持ちが少し違う。

育てることが食べることを変えた

畑を始めてから、野菜を食べることへの向き合い方が変わった。スーパーで野菜を選ぶとき、「これは自分の畑で育てているものと比べてどうだろう」と考えるようになった。

自分で育てると、野菜の大変さもわかる。雑草と戦って、虫に食われることもあって、それでも育ってくれた野菜をいただく。食べるときに少し気持ちが違う。手間がわかるぶん、丁寧に食べようという気になる。

苦手だったピーマンを食べられるようになったのも、自分で育てたものを口にしたからだと思っている。採れたての味を知ると、野菜に対する見方が変わる。今は畑で採れたものを食べるのが、毎日の楽しみになっている。

三重の桑名の裏庭で、今年も野菜を育てている。食べるたびに「また来年も作ろう」という気持ちになるのが、家庭菜園を続けられている一番の理由だと思う。採れたての野菜を食べる喜びがある限り、毎朝畑に出ることをやめる気にはなれない。野菜が教えてくれたことは、まだまだありそうだ。

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