畑で採れた野菜を食べるとき、毎回「買ってきた野菜と何か違う」と感じる。鮮度が違うのか、品種が違うのか、自分で育てたからおいしく感じるのか。理由はよくわからないが、食卓に自分の畑の野菜が並ぶと、それだけで気分がいい。
一番おいしかったのは里芋の塩茹で
畑で育てた野菜の中で、一番「おいしい」と感じたのは里芋だ。作り方は単純で、塩茹でにして生姜醤油をつけて食べるだけ。それだけでも甘くてもっちりして、里芋本来の旨みがしっかり感じられた。
妻が「こんなに甘くてもっちりした里芋は食べたことがない」と言ったときは、育てた甲斐があったと思った。スーパーで買った里芋と食べ比べたわけではないが、自分でも明らかに違うとわかるくらいだった。シンプルな食べ方が一番野菜の味を活かせると思う。
大葉はこんな使い方もある
大葉はたくさん採れるので、使い方を工夫するようになった。定番は薬味として薄切りにしてそうめんや豆腐にのせることだが、細かく刻んで大葉味噌を作るのも気に入っている。
大葉味噌は、採れたてのキュウリにつけて食べるとよく合う。箸が止まらなくなる組み合わせだ。またダシ醤油に漬け込んで、おにぎりに巻いて食べる食べ方もおすすめだ。海苔巻きとはまた違った風味があって、これも定番になっている。時々作っては家族に出している。
大葉は育てると量が多くなりやすいので、使い切れないときは刻んで冷凍しておくといい。凍ったまま薬味に使えるので、無駄なく使える。
キュウリは毎日のように食卓に出る
キュウリはサラダにしたり、漬物にしたりして毎日のように食べている。採れたてのキュウリはみずみずしくて、そのまま塩だけつけて食べてもうまい。
漬物は、浅漬けが一番簡単でおいしい。塩と昆布だけで一晩置くだけで、パリッとした食感の漬物ができる。市販の漬物とは違う素朴な味で、ご飯に合う。畑でたくさん採れたときの消費方法としても重宝している。
トマトとキャベツはサラダで生が一番
トマトとキャベツは主にサラダにしている。新鮮な野菜は加熱するより生のまま食べる方が、甘みと食感がそのまま楽しめる。
特にトマトは、採れたてをそのままかじるだけでも十分においしい。市販のトマトと比べると甘みが違う。どこが違うのかうまく説明できないが、食べた瞬間に「あ、違う」とわかる。

ゴーヤとピーマンはチャンプルーに
ゴーヤとピーマンはチャンプルーにして食べている。豚肉と豆腐と一緒に炒めるだけの簡単な料理だが、自分で育てたゴーヤとピーマンを使うと、なんとなくおいしく感じる。
ゴーヤの苦みが気になる人は、塩でもんで少し置いてから水で流すと苦みが和らぐ。ピーマンは炒めると甘みが出るので、苦みが苦手な人でも食べやすい。自分の畑のピーマンは苦みが少なかったので、生のままサラダに入れることもある。
ねぎは毎日の食卓に欠かせない
ねぎは薬味として毎日の料理に使っている。そうめん、冷奴、みそ汁、炒め物。どんな料理にも合うので、畑でねぎが採れているうちは毎日使える。採りたてのねぎは香りが強くて、市販のものとはまた違う気がする。
白ネギは甘みがあって、鍋や焼き物に入れるとトロッとなる。九条ねぎは細くて柔らかく、薬味として刻むのに向いている。用途に合わせて使い分けるのも家庭菜園の楽しみだ。
毎日の料理が楽しくなった
自分で育てた野菜を食べるようになってから、料理が楽しくなった。スーパーで野菜を選ぶときとは違って、「今日は畑で何が採れているかな」から料理が始まる。採れたものを中心に今日の献立を考えるのが、今では当たり前になってきた。
取れすぎたときは、近所に分けたり、義姉に渡したりする。自分で育てたものを人に渡せるのも、家庭菜園ならではのうれしさだ。スーパーに行っても、同じ野菜を買う気にならないことが増えた。
料理が趣味という人には、家庭菜園は特におすすめしたい。採れた野菜を自分で料理して食べる、という一連の流れが全部つながる。小さな達成感が毎日積み重なっていく感覚がある。
息子がじゃがいもを自分で収穫して持って帰った
たまに帰ってくる息子がじゃがいも好きで、男爵芋でカレーや肉じゃがを作って食べさせたら「うまい」と言って、自分で畑に行って収穫し、持って帰っていった。
「自分で採ってきた野菜を食べたい」という気持ちが生まれるのは、家庭菜園ならではだと思う。スーパーで袋に入ったじゃがいもを買うのと、畑で土の中から掘り出すのとでは、食べる前の体験が全然違う。息子が自分で収穫して持って帰った日は、育てた甲斐があったと思った。
妻と二人で毎日畑の野菜を食べていると、買ってきた野菜には戻りにくくなってくる。食卓が豊かになった分、畑に出る意欲もさらに続いている。三重の桑名の裏庭の畑から届く野菜が、毎日の食事をちょっとだけ特別にしてくれている。


コメント